着物、着付け、コーディネート、着付け動画、ヘアメイクなど着物に関する様々な情報が満載のきものポータルサイト。着物雑誌「花saku」のオンライン版です。豊かなきものライフを実現する「たんすコンシェルジュ」も推進しています。

月刊誌「花saku」の年間購読のお申し込みはこちら!
<<  2024年10月  >>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
たんすコンシェルジュ
月刊『花saku』は
ウェブからご購入いただけます。
 
花saku次号予告
 
きものであそぼ
外国製の着物生地  [2014年11月27日]
以前にも書いたのですが、着物や長襦袢の生地のタルミ、縮みについてです。
長い時間座っていたら、長襦袢や着物のお尻の部分にタルミが出来たがこれはなおらないのか、という質問を、最近よくいただきます。
なおりません。
タルミは、反物を織るときに出来てしまっているのでなおらないのです。
中国の工場産のものに限って起こっています。
原因は、糸を節約、悪くいえばケチっているために起こっているのです。
一反分の糸束を渡された工場で、ネコババしたとします。余った糸で他の反物を織り、それを横流しするのです。中国との国交復活以後、日本の企業が人件費の安い中国で反物を生産し始めて以降に起こっていますから、10数年前からでしょうか。
洗濯による縮みも、帯を締めた時に起こる部分スレも同じ原因です。
避けるには、国内産の反物を手に入れるしかないのですが、これは見分けるのは困難です。呉服屋、問屋に関わらず、反物を見分けるプロは非常に少なくなっているので、普通に購入するときは、一種の賭けになります。
ただ、悉皆屋や補正業者は、このような反物や着物を手入れのために扱っているため、判別の目を持っていて、見分けられます。私は新しい反物を手に入れたいと思ったら、呉服屋からは購入せず、このような補正の専門家に頼んでいます。あるいは、昭和の時代に
生産された、新古品と呼ばれている在庫を当たります。一番確実なのは、織っている作家さんから手に入れることですが、かなり高額になります。
よく、着物用の洗剤を使えば大丈夫、という話を聞きますが、恐らく縮みは防げないでしょう。なにしろ元の織りが甘いのですから。
Posted at 14:36