着物、着付け、コーディネート、着付け動画、ヘアメイクなど着物に関する様々な情報が満載のきものポータルサイト。着物雑誌「花saku」のオンライン版です。豊かなきものライフを実現する「たんすコンシェルジュ」も推進しています。

月刊誌「花saku」の年間購読のお申し込みはこちら!
<<  2024年10月  >>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
たんすコンシェルジュ
月刊『花saku』は
ウェブからご購入いただけます。
 
花saku次号予告
 
きものであそぼ
大島紬の季節  [2014年02月20日]
大島紬は紬なのに糸節がなく肌触りがすべすべと冷たいので、内地では4月頃から着ますが、温暖化によって、3月、櫻が咲く頃からは着てもおかしくありません。北海道では5月終わり頃が着時でしようか。6月になると単衣に衣替えですが、まだ暑くないので着られます。
大島紬の定義について、奄美大島の大島紬共同組合では、先染め手織りであること、と定義しています。先染めというのは糸から染めているということ。生地にしてから染めているのではありません。さらに、車輪梅の樹皮を煮出して奄美の泥と水を混ぜた中に何度も浸す、という作業も必要です。こうして出来た大島を泥大島と呼びます。
反物に貼ってある証紙も、奄美産は地球の絵、鹿児島産は旗の絵が描いてあります。
手織り機械織りの違いは細かい色違いで見分けます。
鹿児島の大島紬は奄美から移住した職人の制作なので、一応、本場ものとして扱われます。
大島紬の産地は他に宮崎県都城や韓国もあります。証紙は一時偽物も出回り、韓国産には多く貼られていました。色大島とか白大島とか染め大島と呼ばれているものは、泥大島より格下です。村山大島というのもありますが、これは東京都武蔵村山市で作られるもので、いわゆる、大島紬の範疇には入りません。大島というだけでブランド信仰の対象になっているため、偽物や亜流が山のように出回っています。見分けるのは、信用出来る老舗の呉服屋で本物を見せてもらい、それと比べるしかありません。ただ、日本以外の絹糸が使われるようになってからの反物は、それ以前に比べると軽さも光沢も劣るので、本物中の本物は、京都の老舗古着店にしかないかもしれません。
Posted at 11:30