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きものであそぼ
京都流着物誂え  [2014年02月13日]
京都人が案外気がついていないことがあります。
着物の誂えについて、です。他の都市より、かなりゆったりゆっくり、時間をかけているのです。
京都にいるとそれが当たり前で、のんびりしているとは気がつかないのですが。
では、京都流の着物の誂え方を紹介しましょう。普通は呉服屋に頼みますが、近年、着物を熟知している店員が少なくなったので、悉皆屋に頼むひとが増えています。もうひとつ、アフターケアが、呉服屋より安くすむこともあります。
例外は、人間国宝クラスの作家に依頼するときで、この場合は直接本人に会い、こちらの雰囲気を掴んでもらいます。
最初に予算と、どういう場所、時に着るかを説明しておきます。
染めの場合はまず、白生地を選びます。
主として、丹後か長浜産から選びますが、地紋入り礼装用生地は長浜産から選ぶ事が多いですね。生地の取り寄せはこちらの希望を述べ、安くていい生地が手に入った時でいい、と言っておきます。
その間に、柄選びをします。これも何度か足を運んでもらい、下絵を見せてもらいます。似たような着物を見せてくれることもあり、この方が分かりやすいです。悉皆屋はこちらの雰囲気や年齢、好みに合わせ、細かいところまで注意点を挙げてくれます。着物をよく知っている専門家の説明は、聞くたびに信頼感を深め、同時に期待も膨らんできます。
全ての段取りが終わったら後は染め上がるのを待つだけです。
短くて2、3ヶ月、長いと1年くらいかかるでしょうか。帯、小物選びは着物が完成してからにします。これも悉皆屋が全てやってくれます。
織りの着物の場合は、欲しい産地ものを依頼、その時、値段、色柄も、出来れば写真などを見せ、これも、手に入ったときでいい、と説明しておきます。
京都の職人に仕事を依頼するたびに、日本の伝統技術の水準の高さに感激してしまいます。
日本人ではなく、外人からの評価が高いのは残念です。
Posted at 11:46