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かんたんお手入れ
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[1]きものを着た後は、一晩陰干しし湿気を抜いておきます。それではたたみましょう。衿側が左に、裾側が右になるようにきものを広げます。 [2]手前の身頃の脇縫い線を向こう側に折ります。
きちんとのコツ このとき両手の平を裾の方向に動かしながら、中に入っている空気を抜きます。空気が入ったままたたんでしまうことがシワを作る一番の原因となります。
[3]たたんだ身頃をおくみの縫い目で手前に折り、空気を抜きます。
きちんとのコツ 衿は、衿肩開きの位置を頂点にして、きれいに三角に折ります。 [4]向こう側のおくみを手前に持ってきて、衿下線にピッタリと重ねて空気を抜きます。 きちんとのコツ 衿は、3と同様に衿肩開きの位置の角を頂点にして三角に折り、3と重ねます。
[5]向こう側の身頃の脇縫いを持ち上げ、手前の身頃の脇縫いに重ね、空気を抜きます。袖は重ねます。 [6]上になった左袖を袖付け線で折り返します。
[7]衿先の位置で、裾を折り上げます。
きれいのコツ 折り上げたときに裾線は肩線の少し手前の位置に。ぴったり重ねてしまうと部分的に厚みが出て、シワの原因になることがあります。
[8]袖付けと振りを持って、右山袖をきものの下に折りたたみます。 秘伝! きものを運ぶときのコツ 「裾側から1/3ほど折って両手で持ちます。」「さらに衿側を折れば、片手で持ち運んでも崩れません」
[9]たとう紙に入れます。長く着ないときは、袖と身頃の段差のある所に紙を入れておくと、シワが防げます。
困った
たとう紙よりもきものが大きい! そういうときのために、たとう紙には四隅にマチが付いています。たとう紙のサイズよりもきものが大きい場合、マチの折り方を変えて、たとう紙のサイズを調節します。
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[1]衿が左側に、裾が右側になるように長襦袢を広げ、手前の脇縫い線で身頃を折ります。 きちんとのコツ きものをたたむときと同様に、手の平をウエストから裾に向かって移動させながら空気を抜きます。
[2]向こう側の身頃も脇縫いで折りたたみ、空気を抜きます。
[3]背縫いの位置を確認し、手前の脇縫い線を持って袖ごと背縫いの位置にまで折りたたみます。
[4]上になった袖の袖口を、折った線にまで折り返します。
[5]向こう側の身頃も同様に、脇縫い線を背中心にまで折り、袖口を折り返します。
[6]身丈を半分に折りますが、裾が衿に重ならないように4~5センチ手前に裾線が来るようにします。
きちんとのコツ 三河芯などの芯を入れたままたたむ場合は、衿が浮いていますので、その空間に写真のように、綿や新聞紙を紙で巻いたものを作って入れておきます。
秘伝! 「旅行に持って行く場合は、帯枕を入れておくといいですよ!」
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[1]手先をじゃばらに折り、三角の折れ線に合わせて折り、お太鼓の柄の上に前帯の柄が乗るようにします。 [2]たれ先の少し手前で三角に折って返します。
[3]余った手先は、1の三角の底辺から少し手前で折り返します。
[4]1の三角を折ります。
半分に折りますが、前帯の柄に折れ線が来る場合はずらします。
きちんとのコツ 「きもの枕」を使えば、柄の折り目は気にしなくても大丈夫です。
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[1]こうした金糸、銀糸が織り込まれた帯は、中表にたたんだほうが柄が傷みにくくなります。 きちんとのコツ さらに、柄と柄が中表でくっつくところには、障子紙などの紙を挟んでおくといいでしょう。
[2]半分に折り、両端をそろえます。 [3]もう一度半分に折り、輪の部分と両端を重ねます。 [4]向こうの輪をさらに半分に折ります。 ●きちんとのコツ 折り目になるところに『きもの枕』、または白い紙を巻いたものなどを入れておくと、折り筋が付くのを防げます。 |
[1]柄が中表になるように帯を置き、柄の部分に紙を置きます。 [2][1]で紙を置いたところに、ちょうど前柄が来るように折ります。
[3]あとは、紙を当てた所に折り目が付かないように両端を折っていきます。
[4]柄の部分に折り目がないので、『きもの枕』は不要です。
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[1]太鼓柄が上になるように帯を置き、前柄をその上に乗せるように折り返します。 [2]たれ先の端のところで折り返します。
[3]お太鼓の頭のラインを確認し、その位置から折り返します。
[4]もう一方の側も折り返して、3と付け合わせ、厚みを均等にします。
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[1]衿が左側に来るように羽織を広げたら、脇のマチの中心を折ります。 [2]手前の衿を衿付け線で折り、羽織紐を真っすぐにします。
[3]左右の衿を重ねます。
きちんとのコツ きものと同様に両衿肩開きの位置を頂点に三角にきれいに折って重ねます。
[4]両脇にあるマチの中心線同士を合わせ、袖も重ねます。
[5]上になった左袖を袖付け線から折ります。
[6]袖付けと振りを持って、下の右袖を羽織の下に入れ込みます。丈がたとう紙より長い場合はたとう紙の長さに合わせて裾を折り上げます。 |
[1]衿が左側に来るようにコートを広げ、左右それぞれの脇縫い線に合わせてたたみます [2]手前の脇線を背中心の少し手前に来るようにたたみます。 [3]袖は、袖口が2の折れ線に来るように折り返します。 [4]向こう側の身頃の脇線も、手前の身頃と対象になるように背中心の少し手前にまで来るようにたたみ、袖口は折り返します。
きちんとのコツ たたみ終わったときにきものの幅と同じぐらいになっているのが理想です。
[5]裾をたとう紙の長さに合わせて折ります。 |
■バイアス衿芯 [1]バイアス衿芯をニ枚準備します。一枚は、半衿と同じ長さのもの、一枚は22~23センチぐらいの長さのものです。 [2]1のニ枚を中心で合わせます。
[3]慣れていない人は、ニ枚の端を粗く縫い合わせておきます。
[4]長襦袢の表側の衿に、衿芯の短い方が下になるようにして背中心どうしを合わせます。このとき、衿芯は、長襦袢の衿付け位置から2~3ミリずらします(この2~3ミリあけたところに半衿を縫い付けることになります)。
[5]2~3ミリずらしたまま、まず背中心に待ち針を打ち、両衿肩回りに等間隔に待ち針を打っていきます。
[6]端からしつけのような糸目で粗く縫い付けていきます。
[7]端から端まで縫い終わりました。
[8]長襦袢を裏に返し、短い方の衿芯を折ります。
[9]衿付け位置から2~3ミリの位置で、衿芯をカットします。
[10]次に長い方の衿芯も折って、衿肩回りの範囲のみ、衿付け位置から2~3ミリの位置で両端をカーブさせてカットします。
[11]背中心を合わせて待ち針を打ち、衿肩開きの範囲に等間隔に待ち針を打っていきます。
きれいのコツ
こんなふうに衿の丸みをつけながら待ち針を打つと仕上がりがきれいです。 [12]衿肩開きの範囲をまず波縫いします。
速くのコツ
バイアス衿芯は少し固いので、針を垂直に押していくのがコツです [13]衿肩開きを波縫いしたら、長い方の衿芯を端まで折って、しつけぐらいの間隔で端まで粗く縫い付けていきます。 |
[1]半衿の端は1センチ折っておきます。長襦袢の表を上にして、半衿の中心に待ち針を打ち、長襦袢の背中心と合わせます。 [2]両端まで待ち針を打ちますが、バイアス衿芯が付いている場合は縫い代が少ないので、待ち針は横向きに打っていきます。
きれいのコツ 半衿を横に引っぱり加減にしながら待ち針を打つようにします。
[3]端から縫い始めます。まず襦袢の衿から半衿の端に一目通し、返し縫いをします。
[4]あとは、向こうの端までザクザクと粗く縫っていきますが、針を下に通 したときにたくさんすくって、上に出る糸の長さを短くすると体裁がよいのでおすすめです。くけるよりも、この縫い方の方が安定感があります。
秘伝!
「くけ台があると布が張って運針しやすいのですが、ない場合は、こんなふうに襦袢を膝の下に入れて、くけ台代わりにします」
[5]表が付きました。襦袢を裏に返して、今度は裏側の衿に半衿を縫い付けていきます。
[6]衿を折り返しますが、折幅は、衿付け位置よりも1ミリかぶるぐらいの幅にして、半衿の布端を内側に折り込みます。写真の待ち針の位置です。なぜなら、襦袢のこの部分が一番汚れるからです。
[7]表と同様に背中心をまず留めて、6の状態にしながら衿肩開きの範囲に待ち針を打っていきます。
きれいのコツ
前後左右に半衿を引っぱりぎみにしながら待ち針を留めていきます。
[8]衿肩開きの範囲をまず1センチぐらいの間隔で波縫いします。このときも、下を大きくすくって上に出る糸が小さく出るようにするときれいです。
きれいのコツ
首の丸みをつけながら縫うと仕上がりに差が出ます。化繊の半衿がきれいに付かないのは、伸び縮みしないので、こんなふうに首のカーブに沿わせることができないからです。 [9]衿肩開きの範囲が縫い終わったら、あとはザクザクと端までしつけの間隔で縫います。反対側も同様に。衿肩開きの範囲以外は、衿付け位置にかぶらなくても問題ありません。
[10]裏を縫ったときと同様に、縫い始め、縫い終わりは、一目通して返し縫いをしておきます。 |
■肌着のかたづけ編 [1]肌襦袢を広げ、背中心で背中合わせに折ります。 [2]左右の袖を一緒にして折ります。
[3]おくみを手前に折ります。
[4]収納する箪笥のサイズに合わせて裾を折ります。 ○ ワンピースタイプも同様です!
[1]肌着を広げ、背中心で背中合わせに折ります。
[2]左右の袖を2枚重ねたまま、袖付け線で折り、紐も左右2本重ねてきれいに折ります。
[3]裾を折って、2分の1に折ります。
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足袋の片づけ方※足袋の洗い方、アイロンのかけ方は、『着物手帳二○○九』に掲載しています。ご参照ください。 パターン①積み重ねて収納・・・・・・・・・・・・・
[1]アイロンをかけて、親指側に甲を倒します。
[2]右足のほうを上に重ねて収納していきます。
パターン②浅い引き出しに立てて収納・・・・・・・・・・・・・
[1]親指側に甲を倒してから、さらに足首の位置で半分に折ります。
[2]折った側同士を合わせて収納していきます。
秘伝! 足袋はメーカーによっても微妙に形が違っていたり、洗濯回数で色が違ってきます。左右の足袋がバラバラにならないように、油性ボールペンなどで内側に合い印を書いておくといいですよ。 |
[1]まずはガーゼなどの柔らかい布にクリーナーを付けて、一番汚れている指の辺りから始め、かかとまでの表面を拭きます。 [2]意外に汚れているのが鼻緒の裏です。忘れずに拭きましょう。 [3]最後に側面を拭きます。
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パターン①五角形に折る・・・・・・ [1]紐端から三角に折り始めます。三角の頂点が紐の真ん中に来るように2回折ります。
[2]形が五角形になったら、紐の幅に合わせながら折っていきます。
[3]最後まで折ったら、紐の端を内側に折り入れます。
[4]シワも伸びてコンパクトに収納できるのがポイントです。
パターン②折って結ぶ・・・・・・・
[1]腰紐を4つ折りにします。
[2]aを写真のように回転させて、輪をつくります。
[3]2の輪にbの真ん中辺りを入れて、変形の蝶結びにします。
[4]使うときはcの紐をまとめて引っ張るとすぐに解けます。 |
● 帯締の房のお手入れ [1]やかんに湯を沸かし、本体をハンカチなどで包み房を蒸気に当てます。
[2]水分を含んで房がきれいに伸びますので、クシや指で整えます。 [3]セロハンや和紙を準備し、房の根元に少しかけて本体をしっかり巻き付け、セロテープで留めます。
[4]房の端までセロハンを移動させます。
きちんとのコツ このように房が飛び出している場合は、そのままさらにセロハンをスライドし、セロハンごとハサミで端をきれいに切りそろえます。
パターン①4つ折りにして真ん中をる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[1]帯締を4つ折りにし、真ん中をセロハンや和紙で留めます。
[2]このような状態に。
パターン②2つ折りにして結ぶ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[1]帯締を2つに折り、蝶結びにします。
[2]輪を上のほうにつくって片結びにすれば、クローゼットなどに下げて収納することもできます。
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