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花saku次号予告
 
きものであそぼ
紗袷  [2014年05月22日]
6月の最初の頃、ほんの1週間しか着ない、贅沢な着物、それが紗袷です。
西陣渡文の社長は「女て、みな、紗袷に憧れてんなあ」と言っていました。1週間しか着られない上に、高価な誂えだからです。
もっとも、着物しかない時代は盛んに作られていました。アンティークの紗袷を何枚も見る機会がありましたが、6月でしかも夏を先取りするという意味合いか、水の流れを表現した友禅が多かったです。
下の1枚には金魚や鮎、上に重ねる1枚には、水の流れを描き、魚が泳いでいる雰囲気を表現しているのです。
画像の紗袷は、現代の、京都の呉服屋が売り出したもので、蜘蛛と蜘蛛の巣柄を重ねています。どういうわけか男性たちが「ビビっときた」というのです。蜘蛛の巣柄は水商売の女性が「男を搦めとる」と、縁起担ぎに使っていますがそのせいでしょうか。
女性は、ウエブね、ネットね、スパイダーマンね、とまるで情緒に欠ける発言でした。
なお、9月の単衣に紗袷を着ているひとをたまに見かけますがあれは野暮です。ファッションは季節を先取りするからお洒落、盛夏の生地である紗を、秋の始めに着るのはたとえ重ねても野暮の極みです。
Posted at 09:45