先日、こんな質問を受けました。
カエルと蓮の花の手描き友禅の帯なんですが、塩瀬地に描いてあるんです、柄は夏なのに生地は袷の季節のもの、となるといつどんな着物に締めたらいいんですか?
着物のお洒落は季節に少し先駆けた柄を着る、という原則みたいなものがあります。
それは、着物は粋か野暮かでお洒落度を計るからです。
カエルと蓮は夏のもの、なのに生地は袷の季節のもの、なら、5月の最終週が締め頃なのです。
1年のうちでたった1週間しか着られない、着物にはそんな贅沢なお洒落があるのです。
画像は祇園祭の柄の袷ですが、これもやはり5月の1週間しか着られません。
ただ、現在創られる着物は、個人の注文以外ではこんな贅沢は許されません。
何枚も購入出来ない時代ですから、長く何度も着られる着物しか売らないんですね。
Posted at 11:35