着物のコーディネートで一番問われるなるののが、使う小物のバランスです。
一つ一つの「可愛さ」に気を取られていると、全体として合うか合わないかを見落としがちです。
目立つ柄衿、目立つ帯揚げ、目立つ帯紐、目立つぶら下げもの、と一斉に使われると、見るほうはどこを見ていいのやら分からなくなり、結果として、何やらごてごて飾ってたひと、という印象だけが残るのです。
特に、柄衿の使い方は難しい。
可愛いから、とパンダやらカボチャやらの柄を合わせた結果、幼稚園の飾り物のようになってしまいます。
年配のかたは、特に顔の肌がくすんでいますから、白か淡い色1色以外は使わないほうが無難です。
先日、テレビで画家の篠田桃紅さんの特集を組んでいました。
全編着物で、しかも102才ですから家の中での普段着でした。
画像はモノクロなので少し分かり辛いかもしれませんが、半襟は一色の色物を合わせていて、そのバランスの取り具合は見事でした。
確か、白い半襟は使っていなかったと思います。
画家ですから色にはうるさいとはいえ、ここまで見事にこの年齢で着こなしていらっしゃるのを拝見すると、ただただ脱帽するのみです。
http://www.sakuranoki.co.jp/interviews/%E7%AF%A0%E7%94%B0-%E6%A1%83%E7%B4%85
Posted at 11:30