着物、着付け、コーディネート、着付け動画、ヘアメイクなど着物に関する様々な情報が満載のきものポータルサイト。着物雑誌「花saku」のオンライン版です。豊かなきものライフを実現する「たんすコンシェルジュ」も推進しています。

月刊誌「花saku」の年間購読のお申し込みはこちら!
<<  2024年10月  >>
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
たんすコンシェルジュ
月刊『花saku』は
ウェブからご購入いただけます。
 
花saku次号予告
 
きものであそぼ
何を着る?  [2014年06月19日]
6月始めの東京は意外に涼しかったのですが、服屋の店頭にはリネンのシャツやコットンパンツが多く見られ、また、岡山のジーンズ会社では、ジーンズの売れ行きが思わしくない、と言っているそうで、年々増す、あるいは早まる夏が、衣服に大きく影響を及ぼしている事が分かります。
着物の世界でも、5月から麻を着るひとたちが増えています。麻は着たひとにしか分からない、冷房衣服なのです。ことに、少しでも風が吹くと、裸でいるような快感が得られます。
札幌へ引っ越してきて、麻を着ようという気が起こらないことに気づきました。
内地では暑く感じられた紗や絽やサマーウールへ走ってしまうのです。気温もさることながら、湿度もおおいに影響していますね。べたつかないので麻のさらさら感はさして必要ないのです。
6月は単衣へと衣替えするわけですが、札幌では、かなり厚手の生地でないと、涼しいどころか寒い夜をしのげません。また、上着も必要です。
藤と車輪の銘仙単衣は、葵祭に使う輦を表現しています。輦の大きな車と、屋根から垂れている藤が柄としてつけられています。葵祭の頃、5月中旬に着る着物、ということが分かります。
北海道ではほとんどの花が6月に一斉に開花するので、今、着てもおかしくないわけです。また、アンティーク着物は50代からは着にくい華やかさがあり敬遠してしまいますが、画像のような地味な色合いなら恥ずかしくありません。
湊鼠系の薄いグレーの着物はポリエステル麻の洋服地から作りました。5mあったので、お揃いの上着と半幅帯も作れました。合わせているのは2本とも近江麻の帯です。近江麻織布は縦糸に苧麻を、横糸に大麻を使っているのでしっかりしていますが、その分暑く感じられ、内地の盛夏には締めにくい帯です。
市松柄のコートは撥水加工を施し、晴雨兼用にしています。肩から裾まで一直線のラインは寸胴に見えてしまうので、裾は縫い代を各1分、計4分詰め、ささやかながら裾つぼまりに見えるよう工夫しています。

お知らせです。みなさまに協力していただいた、着物のしみ、汚れ落としについてのアンケート結果が6月20日発売の「七緒」に掲載されています。書店で目次を確かめて購入なさる、あるいはどなたかに借りて読む、なりなさってください。
 
Posted at 11:20