長年親交のある、東京の一衣舎の舎主木村さんは年に何度か個展を開きますが、毎回、新しい試みが見られ、画期的です。
今回の個展でも面白い生地が出品されました。画像のような、複数の色合いを織っています。この生地に関する舎主である木村さんの説明を見てみましょう。
「この生地は経絣(たてがすり)と言う技法で 単なる横段で織るよりも膨大な労力と時間のかかる織り技法です。色の数だけ括って 防染しなければなりません。見た目は単純な横段に見えますが その内容は高度な絣になっているのがポイントなのです。今回川村君はその技法を見せたかった のだと思います。大学時代の師 富田潤氏の影響があると思います。 木綿に対する堅牢度の高い染料も見つけたらしく今後が楽しみです。こういう試みに木綿 を選んだ理由は聞いておりませんが 気になるところです。 また柄あわせですが 長めに織ってくれてますので 多少の融通は出来ますので 出来る限り太鼓 前帯などお好みの色を出せる様考えてみます。お客様に多少妥協はをおねがいするかもしれませんが ご理解ください。けっこう難しい裁ち合わせにはなりま す。 明石屋さんの言うように少しずらすだけで違う雰囲気になると思います。着姿を見てみたい柄ですね」
着物を着る人間にとって、いろいろな可能性を想像させる見事な反物です。私も、着物として仕立てられた様子を見てみたいです。
なお、毎月行っている札幌円山のブティック「Zee」でのキモノナイト、今月は22日の7時からです。古着を買う時のチェックポイント、裄や身幅の直し方、京都の古着屋情報などをお話したあと、みなさんに洋服を着たまま、着物で変身していただきます。
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